メンテナンスと赤ワイン
シニア世代にとって年に1回の「健診」は、生活習慣の予防や病気の早期発見のために、自分の健康状態について正確な知識を持ち、健康を維持するためには欠かせないメンテナンスだ。
ただ、皆さんは「健診」と「検診」は全く別物である、ということをご存知だっただろうか?(ちなみに私は、先日TV番組でこのことを知った)
で、調べたところ、「健診」は健康診断の略で健康を診断するもの。
会社で行う定期健診などがそれにあたり、肥満はないか、血圧は正常かなど、生活習慣を見直すことが目的。
「健診」の種類には、国の法律で定められた「法定健診」と個人の判断で受ける「任意健診」がある。 病院や健診センターで、「健診」の申し込みの際、ついでに他の検査もオプションで追加される人も多いと思われる。そのオプションが任意健診と呼ばれる人間ドックで、臓器の異常や病気の有無を調べる健康診断。
もちろん任意なので、費用は自己負担になる。
一方、「検診」は、ある特定の臓器に対して異常があるかないかを診断するもの。 たとえば、がん検診(胃がん、大腸がん、肺がん、子宮がん、乳がん等)や、歯科検診などがこれにあたり、早期発見が目的。
私は、独立した32歳から人間ドックを受け出し、何の自慢にもならないが、加齢と共に受ける定期検診のアイテムも増えてきている。
さて、血糖値が気になる糖尿病やメタボの人で、お酒を我慢している人も多いはず。 しかし、糖尿病の人には赤ワインがおすすめという意外なデータが公表されていた!ようだ・・・
2015年10月13日付けイスラエル・ネゲヴ・ベン=グリオン大学の公式サイトRelated Newsのタイトルには、こう書かれている。
“BGU(Ben-Gurion University of the Negev)の研究者、「夕食付での1杯の赤ワインは、2型糖尿病患者の心Related Newsリスクを減らす」”
本来、2型糖尿病患者の3人に2人が心血管疾患リスク因子をもっているそうで、この記事は非常に興味深い内容ではないだろうか。
CArdiovaSCulAr Diabetes & Ethanol(CASCADE)(ランダム化比較試験)臨床実験
主任研究者であるBGUのアイリス・シャイ教授と保健科学部の公衆衛生学科のメンバーは、飲酒習慣のない成人224名の糖尿病患者(45〜75歳)を白ワイングループ、赤ワイングループ、ミネラルウォーターグループの3グループに分け、各グループの被験者にそれぞれを毎日150mlずつ配給。食事はカロリー制限を行わない地中海食を指導し、2年間の追跡調査の前後で、糖尿病に密接に関わりのある血糖、ヘモグロビンA1c、脂質代謝の変化を検討したところ、
赤ワイングループでは、善玉「HDLコレステロール」が改善し、総コレステロールを低下させることをつきとめた。
「赤ワインは、総コレステロールとHDLコレステロールの比率を低下させながら、HDLコレステロールとアポリポタンパク質A1(HDLコレステロールの主要成分の1つ)を増加させることで、主に脂質プロファイルを適度な改善へと繋げ、全体的な代謝プロファイルを改善する上で優れていることがわかった」と、研究者は説明。
研究者たちは、健康的な食事の一環として、適切に管理された糖尿病患者の間で適度なワイン摂取、特に赤ワインを摂取することは明らかに安全であり、心血管代謝リスクを適度に減少させると結論付けた。
白ワインよりも赤ワインの方が心血管代謝プロファイルの改善に優れていたことから,赤ワインに含まれるアルコール以外のなんらかの成分が寄与した可能性が考えられる・・・・・
なお、この研究は、米国ハーバード大学のメイア・スタンファー教授と、ドイツのライプツィヒ大学、スウェーデンのカロリンスカ研究所の同僚との共同で行われた、とのこと。
難しい内容だが、とにかく、赤ワイン好きにはたまらない内容には間違いない。
今後は糖尿病の人の選択肢の一つに適度な赤ワイン飲酒もあり、という認識でいいようだ・・・
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